以下の集計における比率はいずれもサンプル数650を基準にしている。

(1) 二品型（ツーピース）・単品型（ワンピース）

二品型と単品型では、二品型の方が多く使用されている。これはスト－マの種類を問わず同じ傾向が見られるが、イレオストミ－やウロストミ－では、その傾向が特に顕著である。
今回は、第3回ならびに第4回調査結果と比較するため、無回答や複数回等を除き集計した。

(2) 使用中の補装具の満足度

今回はこれまでの選択肢に「普通」の項目を設けた。全体では「満足している」と「だいたい満足している」が58.9％となり、「やや不満がある」と「満足していない」が14.1％となっている。イレオストミーで「満足していない」層の割合が高く、人肛・人膀で「満足している」層の割合が高い。

(3) 補装具の満足・不満な点

【1】使用している補装具の満足点

現在使用している補装具で満足している点では、全体では「かぶれが少ない」が最も多く、次いで、「装着し易い」、「剥がす時に剥がし易い」となっている。
全ての種類で「かぶれが少ない」が最も多いが、イレオストミー、人膀・人肛では「取り扱いが容易」や「溶けにくく漏れがない」の割合が高くなっている。

【2】使用している補装具の不満点

現在使用している補装具で不満な点では、全体では「臭い漏れがある」が最も多く、次いで、「溶け易く漏れ易い」、「かぶれ易い」となっている。
コロストミー、人肛・人膀では「臭い漏れがある」、イレオストミーでは「剥がす時に剥がし難い」、ウロストミーでは「溶け易く漏れ易い」がそれぞれ最も高くなっている。

(4) 密閉型（クローズ）と開放型（ドレイン）

今回は人工膀胱用ストーマ袋についても集計した結果、全体では約半数が開放型を使用しており、特にイレオストミーでの使用率が高い。（無回答は除く）

(5) ストーマ袋（袋）の交換頻度

どのくらいの頻度でストーマ袋の交換をするか、継続的に見た。「1日2回以上」の人の減少傾向が止まり、全体的に増減があまり見られないが「5日に1回」、「6日に1回」の長期での交換期間や不使用では減少傾向にある。

(6) フランジの交換頻度

フランジ（皮膚に密着させる面板）を交換する平均頻度は、前回と同様に「3日～5日に1回」が圧倒的に多い。

(7) 現在使用中の補装具が退院時と同じか

現在、使用中の補装具が退院時と同じものかどうかを調べた。「退院時と同じ」と回答した人は全体では約4割となっており、種別ではウロストミーが48.4％と最も多くなっている。
逆に「種類を替えた」もしくは「メーカーを替えた」人は、全体の半数を越え、特にイレオストミーでは44.4％の人が退院後、メーカーを替えている。

(8) 補装具を替えた具体的な不満

補装具を替えた具体的な不満では、「皮膚がかゆくなった」が44.4％と最も高く、次いで「はがれやすくなった」、「頻繁にもれた」の順になっており、品質面での不満が、補装具を替えたきっかけとなっていることが多い。

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