I.集計結果と時系列検討 – 1.会員オストメイトの属性
以下の集計における比率はいずれもサンプル数650を基準にしている。又集計結果の数値は単位を%で示す。
(1) 性別(無解答を除いた比率)
男性 | 女性 | |
---|---|---|
今回(平成15年) | 64% | 36% |
4回(平成14年) | 65% | 35% |
3回(平成11年) | 61% | 39% |
2回(平成8年) | 62% | 38% |
男性と女性の比率は第4回調査とほぼ同じ結果となっている。
(2) スト-マ種類別
以下の記述では表示の都合で、直腸・結腸人工肛門を「コロストミ-」、回腸人工肛門を「イレオストミ-」、人工膀胱を「ウロストミ-」、人工肛門・人工膀胱を「人肛・人膀」と記述する。(各項目とも同様)
今回 | 4回 | 3回 | 2回 | |
---|---|---|---|---|
コロストミー | 62.5 | 67.1 | 71.6 | 74.3 |
イレオストミー | 4.2 | 5.8 | 4.2 | 4.9 |
ウロストミー | 14.3 | 13.4 | 16.4 | 15.7 |
人肛・人膀 | 4.9 | 4.6 | 2.9 | 3.6 |
無回答 | 14.2 | 9.1 | 4.9 | 1.6 |
今回の調査では、コロストミ-、イレオストミーの割合が減少し、ウロストミ-、人肛・人膀の割合が増加する傾向を示している。
コロストミー | イレオストミー | ウロストミー | 人肛・人膀 | 無回答 | |
---|---|---|---|---|---|
3年未満 | 72.4 | 2.6 | 10.5 | 2.6 | 11.8 |
3年~5年未満 | 66.1 | 3.2 | 21.0 | 1.6 | 8.1 |
5年~10年未満 | 63.3 | 1.4 | 18.0 | 6.5 | 10.8 |
10年~20年未満 | 64.8 | 3.4 | 13.1 | 5.9 | 12.7 |
20年以上 | 59.0 | 10.5 | 7.6 | 4.8 | 18.1 |
また、手術後の経過年数に対するスト-マ種類別動向は、上表に示すが、3年未満の比率は、他の経過年数に比べて、コロストミーが72.4%と増加、ウロストミ-が10.5%と減少している。
年齢階層別に見ると、イレオストミーは、40歳代で25%、50歳代で9.1%、60歳代で3.2%と年齢を重ねるごとに減少し、70歳代では2.4%となっている。
また、ウロストミーの人は、反対に年を重ねるごとに増加し、40歳代で6.3%しかいないが、60歳以上になると、12~20%と高率になっている。コロストミーでは、40歳未満で37.5%にすぎないが、50歳を超えた人では、57~70%を示している。
(3) 年齢別
年齢層別に見ると、5歳毎の割合は80歳まで年齢とともに増加している。前回の調査と比べると75歳以上の割合が高くなっている。全体の平均年齢は、69.1歳(男性69.9歳、女性68.1歳)である。
40歳未満 | 50歳未満 | 60歳未満 | 65歳未満 | 70歳未満 |
---|---|---|---|---|
0.8 | 2.5 | 11.8 | 12.0 | 17.1 |
75歳未満 | 80歳未満 | 80歳以上 | 無回答 | |
17.7 | 20.0 | 12.3 | 5.8 |
また、前回と比較するために、40歳未満、40~64歳、65歳以上でまとめて見ると、次のように65歳以上の高齢化が進んでいる。
40歳未満 | 40~64歳 | 65歳以上 | 無回答 | |
---|---|---|---|---|
今回(平成15年) | 0.8 | 26.3 | 67.1 | 5.8 |
第4回(平成14年) | 1.1 | 31.1 | 67.8 | 4.9 |
第3回(平成11年) | 1.5 | 32.6 | 64.3 | 1.7 |
第2回(平成8年) | 1.4 | 32.4 | 62.0 | 4.0 |
(4) 手術後の経過年数
ストーマ造設年から手術後の経過年数を計算した。第2回(平成8年)までは、3年未満、3~5年未満、5年以上の3区分であったが、第3回からは5区分とした。
3年未満 | 5年未満 | 10年未満 | 20年未満 | 20年以上 | 無回答 | |
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今回(平成15年) | 11.7 | 9.5 | 21.4 | 36.3 | 16.2 | 4.9 |
第4回(平成14年) | 14.8 | 9.3 | 24.1 | 33.5 | 13.4 | 4.9 |
第3回(平成11年) | 10.9 | 10.6 | 23.2 | 34.1 | 12.0 | 9.2 |
第2回(平成8年) | 16.0 | 14.7 | 63.3(5年以上) | 6.1 |
このように10~20年未満の人が最も多く、次いで20年以上の人で増加している。一方10年未満では横ばいか、減少傾向にある。